あらすじ
婚約を解消していた結衣と晃太郎は、再び恋人同士となり、結婚の約束をする。幸せな新生活が始まるかと思いきや、晃太郎は炎上案件を鎮火するため、仙台への長期出張を命じられる。なかなか会う時間が取れず、すれ違う二人。さらには、社内では生活残業が横行しはじめる。この状況の中で定時上がりを全員で達成するため、結衣は解決策を導き出す。
残業代が支払われない理由
日本では社員の解雇が簡単にできないの。だからリストラの代わりに残業代を削る。つまり人件費削減よ
上海飯店の常連、辛い物好きのおじさんのセリフです。
このセリフには妙に納得してしまいました。他国では、結果を残せない社員はすぐにリストラされるという話をよく聞きます。日本の労働者は法律で手厚く守られていますが、これが良いことなのか…。考えさせられます。
仕事を頑張るモチベーション
人が仕事を頑張ろうと思う時、それは未来に希望が持てた時です。
未来が無い(将来が不安)だと、仕事を頑張るモチベーションが上がらないのは、たしかにその通りだと思います。
例えば、そこの職場で頑張っても給料が上がらない、昇進しても責任ばかり増えてつらいだけ、という未来だと頑張る気力は湧きませんよね…。
全体の感想
今回紹介した本は、以前のブログでも紹介した「わたし、定時で帰ります。」「わたし、定時で帰ります。2-打倒!パワハラ企業編-」の続編になります。三巻目の今回の物語は、生活残業と給料の問題がテーマとなります。
定時で帰ると残業代が支給されないため、わざと会社に残って仕事をする。これが生活残業です。
定時で帰るという結衣の目標と、残業代で給料を増やすという目標は相反するものになってしまうのですが、結衣はいっぺんに目標を達成する方法を導き出します。
前巻までの物語と異なり、今回は登場人物たちの具体的な年収がバンバン紹介されます。こんだけしか貰ってなかったの!?という人がいて、びっくりしました。年収というのは、本人の能力だけでなく、勤務年数や、どの会社で働くかなど、様々な要因に左右されるんだなぁと感じました。
このシリーズに共通していますが、物語の終盤に向かって、どんどん話が加速していき、一気に読み切ってしまいました。
「わたし、定時で帰ります。」「わたし、定時で帰ります。2-打倒!パワハラ企業編-」を読んだ人なら、必ず楽しめる一冊だと思います!