こんな方におすすめ
残業が多くて悩んでいる方
業務改善を任されたものの、どこから改善すれば良いのかわからない方
おすすめの理由
今回紹介する本は、タイトルの通り「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」との習慣の違いについて解説されています。
本書は前の職場の上司から紹介されたもので、1年ほど前に読了済でした。ですが今年の4月の異動に伴い、改めてもう一度読んでみようと思いました。
現在の職場では、前の職場と比べて残業時間が非常に長く、それでも残る事務作業はすべて家に持ち帰っています。
本書を改めて読んでみると、2つの職場を比較できるためか、以前読んだときよりも深く納得できる点が多かったなと感じました。
全ての社会人の方に読んで頂きたい本ですが、その中でも特に残業が多くて悩んでいる方、業務改善を任されたものの、どこから改善すれば良いのかわからない方におススメしたいです。
歩数が多いのは、時間とコストの無駄遣い
工場内の作業では「1歩1秒1円」(1歩余計に歩くと、1秒かかり1円のロスが出る)。事務作業では「1歩2秒1円」(1歩余計に歩くと、2秒かかり1円のロスが出る)。例えば事務作業で、1日100歩ムダに歩いたとしたら、【200秒・100円】ロスすることになります。チームのメンバーが10人なら、【2000秒・1000円】。年間250日稼働するとして、【約140時間・25万円】のロスになるのです。
これは、日本を代表する大企業トヨタで提唱されている言葉だそうです。
前の職場の上司からも、無駄に歩くのは時間のロスに繋がるため、歩く回数は減らしたほうが良いと言われたことがあります。それからは、なるべく歩く回数を減らすように意識しています。
ところが、このようにはっきり数字で書かれると、想像していたよりも大きなロスだなと驚きました。
著者は1日100歩ムダに歩く例を挙げていますが、実際には、200歩や300歩、もしかしたらもっとムダに歩いてしまっている方もいるのではないでしょうか?
これからはさらに意識して歩数を減らすようにしたいと思います。(スマホの万歩計アプリを使ってみようかな…。)
残業だらけチームは野球の試合に似ている
残業だらけチームの働き方は、野球の試合に似ています。定時に帰るという制限時間を設けていないため、成果(勝利)が出るまで仕事(試合)を続けることになります。
残業だらけチームは、野球のように時間無制限の仕事を行います。当然、残業が前提の働き方です。
著者は、残業しないチームの働き方はサッカーの試合(90分の試合)に似ていると考えています。限られた時間がくれば強制的に試合が終わってしまうため、時間的制約の中で最善の結果を出すように努めるんですね。
残業だらけチームも時間的制約をつけて働けば、残業が減るはずです。
ところが、長く習慣化してしまった、時間無制限の働き方を変えるのは容易ではないと思います。
そこで著者は定時後に別の予定を入れてしまえば良いと言っています。
例えば、定時後に会社のイベントがあれば、間に合うように働きますよね。皆さんにも似たような経験があるのではないでしょうか。
この例と同じように、プライベートの予定をわざと定時後に入れることで、自分で時間的制約をつけてしまうのです。
そうすることで、残業しないチームの働き方に近づくことができるはずです!
「命」とは「生まれてから死ぬまでの時間」
「命」とは、別の表現をすると「生まれてから死ぬまでの期間」です。その期間は時間で表すことができます。平均寿命の80歳まで生きるとしたら、80年×365日×24時間=700800時間。命は、約70万時間。この時間(命)を使って仕事をしているのです。たとえお金をもらう見返りだったとしても、時間(命)を使って仕事をしているのだから、仕事が苦しくて嫌なことばかりではダメです。楽しいか、有意義か、自分の生きている証になっているか、人の役に立っているか。その仕事に命(時間)を使うに値する意義がなければならないのです。
この本の最後に記されていた内容です。
個人的な見解ですが、著者が本書で一番伝えたかったのは、この言葉なのではないでしょうか。
私はすでに30代に入ったので、80歳まで生きたとしても残りの命は約43万時間…。
仕事が好きでたまらなくて、ついつい夜遅くまで働いてしまうのであれば問題無いのでしょう。
ただ、無駄な業務に追われて泣く泣く残業しているのであれば、改善するべきです。
私も、今の仕事は好きですが、非効率な業務のせいで長時間働くのは避けたいところです。
この残りの命を有意義に使うためにも、この本で紹介されていたノウハウを実践していかなければと思いました。
全体の感想
本書では、全章にわたり「残業しないチーム」と「残業だらけチーム」を比較しています。
そして、どのような習慣や仕組みを作れば残業を減らすことができるのか、わかりやすく紹介されています。
当ブログでは、特に印象に残ったものだけを抜粋しましたが、もっと沢山の業務改善のノウハウが紹介されています。
それぞれの職場で問題になる部分は異なると思います。そのため、皆さんにも本書を手に取って、実際に読んでみて頂きたいです。
そして「命」を有意義に使うための努力を一緒にしていきましょう。私も頑張ります!