こんな方へおすすめ
・自由を求めるサラリーマンの方々
おすすめの理由
今回紹介する本の著者は、サラリーマンを3年経験し、その後30年以上にわたり独立して働いてきた方だそうです。
そんな著者が生き残るための戦略として、おすすめするのは「小さな独立」です。この本の中では、「イキイキと働くための33の法則」という形でノウハウが紹介されています。
自分の進むべき方向や、これからの生き方のヒントになる本です。
自分自身もサラリーマンですのでとても勉強になりましたし、多くのサラリーマンの方々に刺さる内容だと思います。
組織を食べつくす
はっきり言って、今のあなたは会社という組織をまだ食べ尽くしていません。組織を食べつくすって、会社に寄りかかるという意味ではありませんよ。あなたが会社を退職するまでに、あなたがお世話になっている会社の仕組みを学び尽くすという意味です。
会社で働くうえで、ひとりの社員は業務のごくごく一部分を担当しているに過ぎないことが多いです。会社はそれぞれの役割を担った社員の集まりだからです。
ひとは自分のこと以外にはあまり注意を払いませんし、他人の担当している仕事について、あえて知ろうともしないでしょう。
この状況から抜け出すように著者は述べています。
営業、経理、企画戦略室、クライアント、業界についてなど、今まで関与してこなかったことを知ることで、どんどん複眼で物事を見ることができるようになってきます。
サラリーマンとは、給料をもらいながら会社という仕組みをタダで教わることができる立場です。
私も今の組織を食べ尽くしたとは到底言えないので、今後はいろいろな業務のことを知り、組織の仕組みを勉強していこうと思います。
営業こそが、世の中で一番大事な仕事
なぜ、仕事が来ないか。それは仕事を取って来れるという最も価値のある営業というものをバカにしている、もしくは避けているからです。営業センスなしに、資格などいくつ持っていても価値はありません。私は世の中で一番大事な仕事は、営業だと思っています。営業マンが仕事を取って来てくれるから、会社のみんなに仕事が配分されるのです。
著者は会社で一番偉いのが、仕事を獲ってこれる人だと述べています。
たしかに、いくら知識や技術があっても、営業の力がなければ仕事にはなりませんよね。
こうして書くと当たり前のことのように感じますが、組織でサラリーマンとして働いていると気が付きにくいのではないでしょうか?
なんせ、組織にいる限り、営業をしなくても仕事はどんどん降ってくるのですから…。
以前、「世界一の製品を作り出しても、世の中で知られていなければ、無価値です。」という言葉を聞いたことがあります。この言葉の真意は理解していなかったのですが、今回の著者の意見とつながって、やっと理解することができました。
サラリーマンとは、自分の時間を会社に売った人
私がサラリーマンを定義するとしたら、それは自分の時間を会社に売った人。その見返りに、きっかり1か月後にお金が振り込まれます。働いても、働かなくてもです。だから拘束されるのは当たり前。自由はないんです。
この言葉は私も普段から考えていた内容でした。
組織で月末に必ず給料が振り込まれるという立場には安心感があります。
さらに、病気やケガをしても会社が守ってくれるというのは、安定した生活を営む上で重要なことでしょう。
ところが、組織に時間を捧げているために自由を失っているのです。
著者は自由を手に入れるために、独立を勧めています。
自分の時間を売るのではなく、別なものを売る。
つまりは希少性のある技術や、アイデアを売るという選択肢を持てれば、組織に縛られずに自由を手に入れられる可能性が広がるはずです。
全体の感想
今回紹介した本は、会社というサラリーマンの道から、独立するための心構えのようなものを教えてくれました。
具体的な独立までのステップについての内容ではなく、独立を迷っている方の背中をそっと押してくれるような内容でした。
この本の中では、独立に関する教えを33の法則に分けて紹介して下さっています。
今回は最も印象に残った3つだけを紹介しているのですが、他の法則もとても勉強になりました。
また、わかりやすい言葉で短時間でも読めますので、時間がないサラリーマンの皆さんにもお勧めしやすい本だなと感じました。
ぜひ手に取ってみてください!