苦しかったときの話をしようか 森岡毅|自分を見つめ直すきっかけになる本です!

はじめに

本書の原案は著者の森岡毅先生が、もうすぐ大学を卒業する娘や、その下の子供たちのために書いたものです。

子供たちの将来の話になるとついつい熱くなり過ぎてしまうため、言葉で上手く伝えることは難しい。

そのため、言葉ではなく文章で、子供たちがキャリアで迷ったときのために作った『虎の巻』が原案です。

つまりこの本は世に出る予定ではなかったのです。

この本は、修正して取り繕った「よそ行き」のキャリア論ではありません。

著者の森岡先生自身も、読者の好き嫌いがあるだろうと述べています。

たしかにズバッと言っている部分もありました。

しかし個人的には、すごく感動したし、とても心に刺さる内容だったと思います。

特に、後半の海外で苦労した話のところは、あまりに生々しい話でしたが、それゆえに子供に本音で大事なことを教えようとした父の気持ちが伝わってきました。

世の中には、多くのキャリアに悩んでいる方がいると思います。

そういった方には、ぜひ手に取って頂きたい本です。

資本主義社会とは…。サラリーマンを働かせて、資本家が設ける構造

資本主義社会においては、大きく分けると2種類の人間しかいないことを知っておかねばならない。自分の24時間を使って稼ぐ人と、他人の24時間を使って稼ぐ人。前者を「サラリーマン」と呼び、後者を「資本家」と呼ぶ。

資本主義社会とは、サラリーマンを働かせて、資本家が設ける構造のことだ。

この内容は、自分を含めて多くのサラリーマンの方には衝撃の内容だと思います。

生涯年収も、サラリーマンと資本家の年収を比較すると、桁数がいくつも違う結果になるそうです。

日本の教育システムは、大量の優秀なサラリーマン(労働者)を生産するように作られているとのこと…。

たしかに30代になった自分も、そんなことを誰からも教わってきませんでした。

なんで誰も教えてくれなかったんだ!と文句を言いたくなりますが、学校の先生をはじめ、日ごろ出会う大人はほとんどがサラリーマンです。

要するに、周りの大人たちも、資本家になる方法なんて知らなかったのですね。当然子供に教えることもできません。

サラリーマンの大人たちが、優秀なサラリーマンになる方法を子供たちに教えていく。そうしてサラリーマンが量産されていくのです。

知り合いに資本家なんてなかなかいないですから、しょうがない気もしますが…。

衝撃の内容ですが、たしかにそうだよな。と納得しました。

その会社で身に着けられる職能を考える

避けた方が良いのは君にどんな職能が身につくのか想像がつかない会社だ。その会社の30歳前後の人に何人か、どんな職能を持っているか、今どんな権限で何の仕事をしているか、聞いてみたら良い。明快な答えが返ってこないのであれば、それはプロを育てない組織である可能性が高い。

私が新卒で勤めた会社は、とにかく経験が沢山詰める場所でした。

そういう職場を選んだのですが、今考えると、すごく良い選択をしたと考えています。(とんでもないブラック企業でしたが…。)

その職場では、業界における各分野の専門家がおり、目標となるような素晴らしい先輩が何人もいました。(そういう人の多くは30代で転職し、次のステップに進みました)

職場に大学生が実習にくることが多いのですが、できるだけホワイトな職場を選びたい。

そんな学生さんが多いですし、それももちろん大事です。

しかし、業界の変化や業績悪化によりその環境から放り出されたとき、職能が無いために生きていけない。そんな状況にならないか心配になります。

もちろん、ブラック企業を肯定するわけではないのですが、経験を沢山積み職能を手にすることができる環境の方が良い気はします。

職能を身に着けられないブラック企業だったら、即刻転職することをお薦めしますが…。

気がついたのならば何歳になっても遅すぎることはないが、気がつくのは早い方が良いに決まっている。できるだけ早いうちに、できるだけ頭が柔らかいうちに、スキルを高める挑戦を意図的に選ぶ旅を始めるべきだ。

著者のこの言葉は、youtubeで有名な両学長の「今日が人生で一番若い日です」という言葉にも通じるところがあると思いました。

成功者と呼ばれる人たちの共通認識なのかな?と感じましたが、どうでしょうか?

とにかく、私も現職でどういう職能が身につくのか、しっかり考えてみます!

苦しくても、きっと何とかなる

第5章の苦しかったときの話をしようか」が、タイトルにもなっている通り、本書の見どころだと思いました。

ネタバレになってしまうので詳しい解説は避けますが、この章では父が社会人として働く中で、特に苦しかった時期の話をしています。

読んでいるだけでこっちまで苦しくなってしまうような内容でした。

実際に自分が当事者になったとき、この状況に耐えられるとは到底思えません。

ただ、このような辛い状況でも、なんとかなったんだ。

これからもどんな辛いこと、困難なことが待ち受けていても、きっとなんとかなる。

めげずに頑張りなさい。

そんな父から娘へのメッセージのように感じました。

全体の感想

本書はまさに目から鱗の内容で、これから社会人になる子供への強いメッセージ性を感じました。

また、上記では取り上げませんでしたが、本書では人の強み(特徴)を大きく3つに分類する方法が紹介されていました。

その中でも自分はLの人(Leadership)でした。

Lの人は、変化を起こす力や、人を動かす力が強みになるそうです。

本書の手法で分類してみるまでは、自分にそのような強みがあるとは露ほども考えたことが無かったのですが、なんとなくこの結果に納得している自分もいます。

このように、本書を読むことで自分自身を見つめ直すきっかけにもなります。

ぜひ読んでみてください!

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